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「拍拍貸」事件——商標法「先使用権」条項の商標の先使用者への保護
2016-06-16 発表者:喜发小編

「拍拍貸」事件——商標法「先使用権」条項の商標の先使用者への保護

——応

 

『商標法』第五十九条第三項は以下のように規定している。商標出願者が登録を出願する前に、他人がすでに同一商品又は類似商品において、商標出願者より先に登録商標と同一又は類似の商標を使用し、かつそれがある程度の影響力を有している場合、登録商標の専用権の権利者は、当該使用者が原使用範囲内において引き続き当該商標を使用することを禁止できない。ただし、当該使用者に適切な区別標章を付け加えるよう要求することができる。

当該規定によると、たとえ商標出願者が商標登録を完了して独占的に使用できる権利を得ても、先使用者は依然として商標権に対抗して引き続き当該商標を使用する権利を享有することができる。

「合肥伍伍壹網絡科技服務有限公司が上海拍拍貸金融情報服務有限公司を訴えた商標権侵害紛争事件」[1]において、裁判所は『商標法』第五十九条第三項を適用して先使用者の権益を保護し、原告の訴訟請求を支持しなかった。

当該事件において、原告は第7188389号「拍拍貸PPDAI」商標の権利者であり、当該商標を2010928日に出願し、指定役務は第36類の分割払ローン、ファイナンス・ローン、金融サービス、金融管理等である。

原告は以下のように訴えた。被告はその運営しているウェブサイト(サイト:www.ppdai.com)を通して、ファイナンス・ローンサービスを提供しているが、被告は許可を得ずに当該ウェブサイトにおいて原告の登録商標と同じ「拍拍貸PPDAI」の標章を使用して原告の登録商標専用権を侵害しているとし、「拍拍貸」という文字を含む企業名称の使用停止を求め、また、原告は裁判所に、被告が当該ウェブサイト及び会社名において「拍拍貸、PPDAI」という文字の使用を停止するよう判示するよう求めた。

被告拍拍貸網は中国初のP2PPeer to Peer)のインターネット民間貸借プラットフォームであり、ppdai.comというドメイン名は20074月に登録され、ウェブサイトは20078月にオンライン運営を始めた。原告の訴訟請求に対して、被告である拍拍貸社は以下のことを自らの主張の1つとして提出した。「拍拍貸」は被告が先使用した標章であり、被告が「拍拍貸」の文字を含む企業名を出願したことは合理的である。

当該事件において、裁判所は以下のように考えた。「拍拍貸」は被告が運営するウェブサイトの名称であり、被告の企業商号でもあり、「ppdai.com」は被告が経営するウェブサイト拍拍貸のドメイン名である。ppdai.comというドメイン名の登録日は20074月であり、ウェブサイト拍拍貸は元々は代豊社によって運営されており、中国で初めてのP2Pの信用貸借業務用のプラットフォームとして、拍拍貸はメディアの注目を集めた。代豊社による1年余りの連続使用とメディアによる頻繁な報道を経て、原告の第7188389号商標の出願・登録の前に、代豊社がウェブサイト拍拍貸において使用していた「拍拍貸」等の標章はすでにある程度の影響力を有していた。その後、ウェブサイト拍拍貸の経営規模の拡大に伴い、上記標章の知名度は継続的に上昇を続け、被告企業が設立された後、ウェブサイト拍拍貸は被告によって運営されるようになった。その後、被告と代豊社は更に収集合併の契約を結んだ。代豊社が「拍拍貸」等の標章を先使用したことによって享有する権益を被告は継承することができ、原告は被告の原使用範囲内において上記標章を引き続き使用することを禁止することはできない。

したがって、裁判所は原告が被告に対し権利侵害を停止するよう求める訴訟請求を支持せず、先使用者、即ち被告の先使用権を確定した。

 



[1] (2014)浦民三()初字第68号。


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